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フィクション

核レーザー兵器 異聞

奇想天外 核レーザー兵器

ある小国の首相官邸で、密かに限られた首脳だけで祝杯が上がった。

その少し前、東シナ海付近の小さな岩礁である実験が敢行された、外国人の中で一人だけ肌色の違う東洋系の人間が混じっていた。

「ミスターH! 今回の実験は全てユーの御蔭です、お礼を言います」

大柄な首相はそう言って丁重に頭を下げた、他の出席者も一様に笑みを見せた。

何が  ?  何が起きたのか、その詳細が分かるのは、1ヶ月後になる、世界が度肝を抜かれることになる核のレーザー化、世界中が全く予期せぬ新兵器の登場はこうして日の目を見ることになる。

国連の常任理事国と数カ国のみの核保有に多くの国々は忸怩たる思いで冷たい視線を向けていた、その均衡が思いもよらぬ新兵器の登場で破れ世界を震撼させることになる。

それは、十数年前のこと、日本のある大手企業を退職した技術者Hの元をひとりの外国人が訪れたことに端を発する、

ノーベル賞が地道な調査、推薦等で候補者が選定されることは既に知る得る事になったが   ?

小国情報機関の小さな網の目は、日本の一地方都市に住む名もなき技術者に焦点を当てた、大国に比して資金の乏しい国のお国柄を反映して密かに打診したのである。、

彼は大手企業で、ある物質の配合を担当して ITを凌ぐ能力を自負した。

彼の技術力を見抜いた情報力が凄い、そして実験は成功した、衛星へのサイバー攻撃、人工衛星の無力化、軍事技術は素晴らしい進歩を遂げているが小国の新兵器は世界が度肝を抜く奇抜なものだった。

核と光、レーザーと核の融合 !その原理、原則に目を向けた科学者はいなかった、

そう言えば彼Hが50半ばに故郷へ帰郷の折、仲間との酒席での談話が成功への秘策であったとは、さすがの私も思い至らず、身体の震えが止まらない。

(なんて事をしでかしたのか   !) それが私のいつわざる心境だった、彼の会社は誰もが知っている大企業、彼の積み上げた長年の業績はとてつもない新発見につながったのである。

核のレーザー化は核ミサイルの到達時間の比ではない、高速核エネルギーは防御法のない究極の防衛兵器でもあった、防ぎようもないエネルギー兵器   !

日本を取り巻く敵対周辺国が全く手出しのできない新兵器の誕生だった。

核の発射ボタンに手が乗る、その前に一瞬のうちに核レーザーが直撃する、それは攻撃のしようがない、一方的に被害甚大となる、敵対国は瞬時に地上から消滅する。

「寄らば斬る  !」日本的に言うと、大映映画「座頭市」 市の居合斬り   !

日本へ核を打ち込めば瞬時に攻撃国が消滅する、誰が冒険などするものか。

核の無力化は、「肉を切らせて骨を断つ」日本伝統の作法からくる。

彼Hの製法は、ITを!凌ぐ、渾身の研究から生まれた。

いま彼は関東の地で、藤沢周平原作 「三屋清左衛門残日録」のご隠居の身分に自らを置いている。

負けるな!   日本、大統領選挙に左右されるな、正義は勝つ、嘘に負けるな             !?

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