不思議な体験をしている、
40年ぶりに友と向き合っているが、それはまるで御伽の国の話かと見紛うような奇妙な光景。
声とその仕草は子供の頃を彷彿させているが、目の前にいる当人の顔はまるで別人なのである、彼は語らないが彼の前にいる私も異邦人に見えるかもしれない。
懐かしさと戸惑い、嬉しい再会に違いないのだが、新たな友人の出会いでもあるような不思議な感覚だった。
おとぎ話の浦島太郎に出て来る物語が展開しているような不思議な体験、何十年の月日が一瞬のうちに脳内を飛び交っていた。
こんな経験は初めて、旧知の友との嬉しい再会に、新たな親友が現れたような感激でもあった。
( お前は、〇〇だよね ? じゃあ目の前の君は異邦人 ?)
私は不思議な感覚に自分を泳がせていた、もしかしてあの領域に入ったのかも ? 頭の混乱は続いた !
冷静に考えれば、ただ歳をとって老けたというだけの話なのである、
別れてその後、電話したが彼の対応は昔の友人のまま、私の方がまだ老化が進んでいないのかも、勝手な自己満足に浸っていた。
「友遠方より来る又楽しからずや」
友が新たな分身を連れて来た、そんな風に考える事にした、そうだと夢があるものなァ !
長生きすると何十年という歳月の移りとその感覚が瞬時に移動する、あまり経験する人はいないと思うが不思議な体験だった。
若い人には理解し難い不思議な経験だった、夢は見るもの感じるもの、人より余分なご褒美である。
友人から見ればこちらも十分歳を取ったと思っているが、気を使って言わないだけの話、何てことはない。
相手が女性だったらどうなったか ? 絶世の美女でも見るに耐えないかも知れない、時間は皆平等に過ぎて行く、みな同じ !
喧嘩なんかしないで仲良くしましょう、地球人の平均年齢、他の惑星に比べたらどうなんでしょうね。
気楽に生きましょうご一同様、泣いても笑ってもこの一生 !出逢いに感謝です。
しかし、生きてて良かったなァ !?