朝の来ない夜はない
宮本武蔵、国民的作家の吉川英治の座右の銘とも言われている、乞われて色紙に書いたものだとも言われています。
「ものごとは必ずいつか、よい方へ変わるということ」
「夜の明けない朝はない」
悲観論者に比べて楽観論者にはスッと胸の中に入って来る言葉です。
命を賭けた手術を経験した者にとって、その時の情景がまるで昨日のように蘇る、
(明日の朝を迎えることが出来るだろうか、目は覚めるか ?)
人間は、考え事をする時や悩みを抱えた時は、どうしても悪い方向に考えが行く、仕事、家族、余りに悩みは多い。
悶々とした夜が明けて、6人部屋に朝日が差していた、
(生きていたんだ !)
外の風景は全体がセピア色、全くカラーは無かった、墨を流したような景色の中に、小鳥たちのさえずりが何故か力を思い出させてくれた。
松山市堀之内、四国がんセンターは古い姿を佇ませていた、生死を分けたガンの手術、暑い太陽が照りつける8月、私は生還した。
残された命、与えられた生存への道、私の人生観の転換は必然だった、生きる物、生あるもの全てが愛しくなったのである。
「汝の敵を愛せよ !」私にこそ与えられる金言となった !
執刀した主治医の先生と看護師さん達との短いながらも生と死を見続ける短い時間が奏でられた。
沢山の医療従事者に恵まれて私の人生はさらに続く事になる、
(まさかこんなに生きられるなんて !) それに比例して友人、知人が増えて行ったのである。
何物にも変えられぬ宝もの、私を取り巻く人間関係は見事に花開くことになる「ありがたいなァ !」いつわざる思いです。
交際範囲が広がるということは、悩み事の相談も増えるということ、疲れているとたまに眠れない夜もある、
布団の中の思考は狭い枠に押し込まれて、名案が浮かばない、寝返りを打つ、それでも打開策はない、悶々とする悪循環に陥る、
どうするか ? (よし !こうなりゃ、成るように成るしかない !)開き直りである、(目が覚めたら良い考えが浮かぶものよ !)その通りになる、1番の良薬は、悩みが小さくなっている不思議 !
「朝の来ない夜はない」 「夜の明けない朝はない」
皆さんもいかがですか ! ただ他人任せはダメ ! 自分から逃げないこと、どんと受け止めれば良いのです。
悩み多き人間社会、開き直れば良いのです、良き友人を得ること !?