因縁 我が身に帰る   忘却とは忘れ去ることなり。

不思議な因縁だな、約10年前に我が身に降りかかったある訴訟、寝耳に水の出来事だった、私は常に性善説を説く男だがこの時ばかりは人間の愚かさが許せなかった。

若き日の自分の行動は先手なしで 受けに回っての攻撃！これが自慢のモットーだった、しかしこの時ばかりは誘い水をしての後手を想定したものだった。

攻撃してくれば〇〇返り討ち、それ程理不尽な仕打ちを受けてさすがに頭に来ていたのである。

あれから10年、彼らとの縁は切れて今日に至っている、ところがそのうちの1人が仕事関係の1人として私の前に現れた。

私のクライアントの依頼者として、彼はある意味被害者でもあった、淡々と過去の話にも立ち入ったが、意に解するものではなかった。

あれ以来彼らの事を知ることができたが2度とまじ合う人たちではない、その現状を知るほどに私は不思議な感慨に捉われている。

その先が見えるのである、しかし、人生に手を携えないならば今後の事に興味はない、知る必要もない、このまま人生の終着駅に向かうだけである。

私はたくさんの人と出会った、彼らとて有益な人に違いはない、ただ共に手を携える人に在らずだったのである、幸せな人生を送って貰えれば良いのです。

忘却とは忘れ去ることなり、忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ  ！

「君の名は」 の一節

皆様も後悔のない人生を送ってください、まだ会えない人のいることも心に問い前を向きたいものである。

忘却とは忘れ去ることなり   　！？