男たちの挽歌 逢いたい
「誰かな?」
過去を通り過ぎた男たち、私にインパクトを残して去った野郎たち、
さまざまな顔と生き様を残して私にハートを揺らす男たちの挽歌!
故郷の山や海、街へ出てコワモテの不良たちに因縁つけられた青春、
遅咲きの女に初心のウブな奴、全てにおいて奥手だった私を導いてくれた恩人たち。
私の交友録に載せたい男たちは両手、両足、どんなに名前を叫んでもいいか紹介しきれない、私と言う男は人を押し分けて出るタイプではない、
「ワシが押さえる、ワシが支配する、ワシの言うこと黙って聞け !」
こんなリーダには、そもそもついて行かない、責任を自分で負う根性の座ったサブリーダーに共鳴するだろう、生き方の上手下手はあるとして、無性に逢いたい人(男)がいる。生まれた時からひとつ上・下、阿部タケオ。
私の永遠の兄貴分である。
お互い形は違ったが辛い時代を生きていた、戦地帰りのタケちゃんの父は異常に彼を憎んだ、そして弟と差別した。
外では頼りになる兄貴分だが、夕闇に帰宅を促される時になると、足が止まった、
隣の家の軒下で声を抑えて泣いていた、子供心に切なく愛しい人だった。
「タケちゃん!」 ここに来て私の胸は震える、そして涙が痛い !
「Yやん!」 いつも私をそう呼んで励ましてくれた。
自分の家ではオドオドして、外では私の為に先輩に向かった、頼りになる兄いちゃん! あの優しさが堪らない、私の人付き合いにタケちゃんの生き方が染み込んでいる。
理不尽な奴には屈せず、情の欲しい弱者へは目をかける、今、私の側でひとりの硬骨漢がいる、
「男でありたい! 男になりたい !」 私に語った・・・いい男!、ちなみに彼は九州男子、空手道の師範である。
この友とタケちゃんが、、私にはダブって見える、男たちの挽歌 !「タケちゃん!」そして「もう一度逢いたい!」
「タケちゃん!」
下の子供が!小さい頃、先輩は亡くなった、年の暮れ、陰に陽に彼を虐めた父から彼を庇った母の墓地で彼の生きる力は尽きた。
彼が亡くなる前、松山で働く長女と何度か語り合った、その後私の友の甥と結婚に至った、彼女に会って母であるタケちゃんの妻や弟たちのことを聞きたい。
やはり、私に男の生き様を見せてくれた、タケちゃん、この人に逢いたい !
私にとって永遠のスーパーヒーローの「タケちゃん!」
望郷 八幡浜市、みかんと座敷雛の里、我が故郷真網代は春霞の中に浮かんでいる。
男たちの挽歌 逢いたい !?