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人生

ひとりぽっち

ひとりぽっち

その電話を聞いた時に(ひとりぽっちになったんだ?)何とも言えない無情感に打ち萎れた。

私ごとで恐縮だが、姉の死亡を聞いた時のいつわざる胸に去来した思いだった。

私は10人兄姉弟の4男8番目に誕生した、家庭の事情も有って、長男としての重積を担って来た、兄たちが心許なかったのである。

亡くなった姉と2人きりになって心に決めたことがある、姉を残して先に死んではならない、それは姉を途方に暮れさすことになる、姉を見送ってから最後に皆んなの後に続こう、これが自分の役目なんだ。

とうとう先日、その日が来たのである、ささやかな家族葬で農協の斎場から見送った。

ひとりぽっち、私は不思議な寂しさを味わっていた、

癌の告知を受けて手術の場に向かう時、担当医と向き合って覚悟を固めた時、この侘しさはなかったのに、今回は不思議な感慨に突き放されていた。

不幸ごと、人との別れに経験しなかった「ひとりぽっち!」心の中を無情な風が吹いていた、

「親父、お袋のところへ、良いところへ行ってよ」花に囲まれた棺桶の中で静かに休む姉に私は語りかけた。

参列者が見守る中で涙が流れるにまかせて私は姉に告げた。「良いところへ行ってな、Yも後から行くからね、ありがとう!」

残された姉の家族は孫娘とその子供たち、寂しい境遇の人だっただけに私の勤めはまだ終わらない、信頼を寄せてくれる孫娘の主人や曽孫達のためにも私はまだまだくたばる訳にはいかない。

その私の支え、強い精神力はイジメに反発して求めた武道の道、その空手道精神、昨日も信頼する同士が電話をくれた、彼はある武道の県のトップに就任する、私が困難に耐えられるのも、彼らとの交流があるからこそである。

肉親との別れ、この困難に負けないためにも人様の哀しみに共有できる精神力を持ち続けたい。

「男でありたい、男になりたい!」伝統流派空手道師範の口癖 !

今こそ、私自身が心に問いそして刻む言葉である。

ひとりぽっち   !?

ひとりぽっち” に2件のコメントがあります

  1. 上杉兄殿

     ご返事がないのは、こういうことだったんですね。一番親しかった姉上様の訃報は、どんなに辛いものだったか・・・

     心からご冥福をお祈りし、しばらく、千葉の片隅で、我が身に重ねて、ご先祖様と話をしてみようと思います。貴方の支えを必要としている人がいる限り、強くなる貴方がいることも知っています。  中島拝

  2. onecat01さん、
    おはようございます、心のこもったコメントに感謝しております。同時にご返事
    出来なかったことは、パソコン、スマホのメールアドレスを変えたことにありました、
    機械に疎いこともあって対応に戸惑ってしまった事が送受信できない原因でした。

    謹んでお詫び申し上げます。

    長男に嫁ぎ苦労の多かった姉でしたが、地元の皆さんには信頼され豊かな晩年を
    送りました、89歳の寿命を全うして皆んなの待つ天国へ旅立ちました、感謝です。

    10人の兄姉弟でしたが私が最後になりました、姉の死の報告の電話にまず浮かんだ
    のは「ひとりぽっち」の言葉と想いでした、強いはずの私でしたが、私も人の子
    弱かったでしたね。

    メールアドレスの扱いに慣れましたら又ご返事差し上げます、温かいコメント
    ありがとうございました。

    杉の子 上杉嘉一

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