男の後ろ姿 押忍
偉いなぁ !
予想外の結末を迎えた、ある件で厳しい指摘と注意が喚起された、さすが私も覚悟を決めてその席に臨んだのだが、お互いの意見を戦わせた後妥協点が見つかった。
その前に他の部署との協議を済ませていたことが解決につながった、今回は私の無茶を気長に言わせたトップが偉かった。
「ダメなら、この件から降りるよ!」役人の視野の狭さに不満を感じていたのである、方向が示された、私が長年指摘された過去の例でOKとなった。
トップの英断と担当者の温かさに負うところが大きかった、それ以上に他の課の不手際にもかかわらず理解して協議に応じてくれたK課の担当職員の心の広さに脱帽である。
あなた方は偉い! 私のいつわざる感謝の思いだった、普段は寡黙に控えた◯局長、私にはチクリと釘を刺したが、大したもんだった !
彼の私へのきつい言葉は部下の不満を抑えるに充分だった、分かっているよ。
彼が居る(在任) 限り無理は言わないよ、私の信念になっていたがそれにしても「おいおい! キツイでないの !」それで丸く収まるなら良いんじゃないの。
早速クライアントに報告させてもらった、少々の不満はごめんなさいよ !
英断を下したO局長へのオマール ! 「ありがとうね !」
厳しいはずの、情がないと酷評される公務員、彼らにも弧線を振るわせる愛がある、同行の同業者も感銘を受けたようだった、公務員への悪印象が少しでも軽減されればこの上ない喜びであり、私の残して去る彼らへの土産である。
老境へ差し掛かる男の後ろ姿、それに花を添えてくれた女性がいる、今年の年賀状が宛先不明で返って来た、私の武道のライバルにして見上げる尊敬する友の奥さん。
その健康を心配しながら確認しないまま今日に至っていたが、原因が判明してなお歓喜の声を私は発した。
「こんな嬉しい事はない!」 奥さんの声もうわずった「私達も嬉しいです !」
再会を約して電話を終えた、
「ポジティブ!」 奥さんの生き方がこれだった! 明るい女房のそばに幸せな旦那様がいる。
偉いなぁ !
男の後ろ姿 押忍 !?