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人生

桜吹雪が肩の荷を取り除く 幸せ迎い酒

待ち合わせ時間に少し遅れたが相手もちょうど駐車場に着いたところだった。
そこは、町外れのコンビニ、3人そろったところで郊外の山の稜線にある畑
に向った。

農道を挟んで両側に普通畑、北側には季節野菜が植えられて、南側の畑には
柿ノ木が数本植樹されていた、その周囲は雑草がまばらに生えていた。

家が数軒散在して、静かな田舎の春を感じさせられた、私が住みたい環境の
村の風情である、「いいなぁ!」海端育ちの私はこんな山里に憧れる。

小学校1年の春休み、1級上の近所の先輩に連れられて、先輩のおじさんが
住む高原の町に一泊二日の予定でバスに揺られて行った。

そこは、周り一面の田園風景、周囲に見える山々の裾野に農家主体の家々が
散在していた、歩いて数キロの先に農水用の大きな池が造成されていた。

見たこともない、田圃の風景と巨大なため池に私は圧倒されて以降の人生に
何かと影響を受けることになった。

不思議な因縁があるもので、成人して社会へ出るとこの地の出身者と気が合う
幾人もの交友が結ばれて子供の夢が思い出される、身体に流れる血が引き寄せる。
・・・・・
その・・・
柿畑は、知人が購入したものだが本人の死亡に伴って息子さんから「売っても
いいですよ」といわれてお客さんを案内したという訳である。

数分眺めて畑を後にした、感触はいい、買いたいといわれる、
その後、3人で馴染みの喫茶店に向った、午後もだいぶ過ぎた頃で店は比較的
空いていた、二人のうち1人は旧知の間柄、彼の連れてきた人は初対面だった。

しかし、雑談しているうちに奥さんが私達と同じ町の女性だと判明、とたん話が
弾むことになった、ある事業を経営している、その内情まで話してくれた。

先般、訪ねた司法書士事務所その司法書士のお母さんがなんと家内の実家の近所
世間は狭い、悪い事は出来ない、人の縁、人のつながりほど人生に潤いを与える
ものはない、襟を正して真面目に行こう、生きよう。

そんなこんなで、この近日悩む暇なし、苦しみさえも取り去ってくれる、心の
持ちようで、苦も楽になる、お天道様の教えに沿って、ヨチヨチ歩き、人様の
情けが我が身を助けてくれる。又、ひとりふたりと新たな出逢いがあったじゃあ
ありませんか。

嬉しかったら返しなさい、その先に幸せが手を広げて待っています。
公園の桜吹雪が、あなたの肩に降り注ぐ、肩に積もった重い荷物を振りほどく。

幸せ 迎い酒 

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