ある手続きに関する人間関係について述べてみたい。
一般の方には理解しがたいことですが気楽に目を通して
見てください。
Sさん、土地売買に関して一筆農地が有るので相談に
乗ってくれませんか、地元の有力者にして不動産業者
からの相談だった。
この農地というのが転用の難しい農地なのです、
当然、農業者以外は購入困難な土地である。
買主は県外に在住の人である、
役所との協議を終え、可能性を見出して前に進むことに
為りました。
土地売買契約日、私も同席を求められて出席いたしました、
ところが売主が仕事の都合で欠席となり、売主の代理で
行政書士兼業の土地家屋調査士がやって来た。
代理で来る以上正式な委任状を持ってくるようにと伝えて
いたが、彼は委任状を持たないでやって来た、
そして、あろうことか契約書に異議を挟んできた、彼の
書いた契約書を取り出して、買主さんにも迷惑をかけたら
いけないので契約書の訂正か又は書き直しを求めて来たので
ある。
この契約書は不備が有る買主に迷惑がかかってはいけない
ので訂正か作成のし直しをした方が良いとの発言だった。
私は前もって目を通していたが、十分有効な契約書と認識
していたのでそのまま黙っていたのである。
当然、買主の立場に立つと、だんだん不安になってくる。
業者と私が代理で来たのなら委任状を持っているかと聞くと
持っていない、その権限は持たされていないと答える、
しかし、契約書は不備なので書き直しをと引き下がらない、
この男は、私もよく知っている間柄、普通だったらSさんが
入っているのなら任せたら大丈夫ですよと言えば済む話、
融通性のない話に終始するから、
「こんな大事な話に、特に買主は県外から帰っているのだから
契約を済ませてあげたい、それなのに委任状を持たないで口を
挟むとは何事か ?」
だったら何の資格で来たのかと言うことである。
私の強い口調で、「そこまで言われるのだったら帰ります」と
書類をまとめて帰っていった。 憤懣顔だったが ?
(契約をこわしに来たのか、本人代理で来るのだから、契約に
口を挟む以上、委任状を持参するのは当たり前の話である。)
その後、調査士の作成した特約事項を引用し、私の作成した契約書で
契約は無事終了した。 しかし私は欠席した。
だが、私は、売主と調査士に不信感が生じたので、手続きは調査士に
頼むように進言して 断った・・・
彼曰く「こんな費用(私の見積書は安価)ではやれない、Sさんに
やってもらったら良いと、断ったそうである。
再度、業者からの依頼が有ったため、半額に提示していた見積書を
若干増額したものに代えて業者に提出した、
ところが再び土地家屋調査士は売主の相談相手として出てくる ?
実直な仕事をする男ではあるが、人間関係の何たるかを知らない、
逆の立場であれば、「彼に任せておけば心配要りません、だから
今後は彼に相談して行けば大丈夫ですよ」と助言して自分なら身を
引く、それが出来ないところに彼の限界を感じるのである。
幅のない几帳面な性格、石橋を叩いて尚渡らない資格者・・・
私の我慢も限界に来たので、
業者に伝えた「彼にやってもらって下さい。」
顔なじみの同業者で気さくに声を掛け合う同士である、
普通はお互いの存在が分かった時点で引き下がるものなのだが、
彼が何時までも相談に乗るから神経質な売主は迷うのである。
だから手続きを譲ろうとしているのに報酬が安いと言って受けない、
だったら同業者の礼儀として下がれと言うことになる。
こんな行き違いの生じるのは案外理系に多い、だから理系が苦手と
いうのが私の経験則である。
武道系の押忍が通じない人間達には苦労いたします、誰か助けて??
業者は、分かっています、
石部金吉でやれる仕事ではないことを。
世の中 さまざま 行政書士も苦労が有るのですよ。