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雑談

人生の忘れ物 後悔先に立たず

人生の忘れ物 後悔先に立たず
5年前の夏の終わり、私は有る方と電話で話していた、
同郷の女性の方で私より少し年下の方である。

昔の有る話題に移った時だった、彼女の一言が強烈な
刺激となって過去の解けなかった謎に行き当たった。

もどかしさの中にも多忙ゆえ次第に表層心理から消えて
いった宿題である、それが彼女のひと言で氷解した。

それは43年前に遡る、青春のひとこまの中に埋もれた
私の解けない謎だった、

人生にイフがあるならその後の人生にどう作用しただろうか、
ここに運命という不思議がある。

例えば12年前のガン宣告と手術、その時私は死を覚悟した、
信頼関係に結ばれることになる主治医との出会いが私の運命
を変えた、諦めた命が助かったのである。

愛媛県行政書士会会長選挙の立候補、ifがあったなら私の
世界は広がっていたはずである、会の方向はダイナミックに
変わっていた、優秀な若手と人生経験豊富な陣容で羽ばたいた
筈である。

このように、人は人生の筋目、すじ目に別れ道が有る、あの時
別の道を選択していたらその後の方向は随分変わったものになる。

良い悪いは別として、
人との出会い、その縁も全く違ったものになっている、周囲の
風景が出会いの人が別の世界に塗り替えられていた。

私は、反省しても後悔はしない、この選択をした以上、これらの
人々との縁がもたらされたからである。

私であっても失敗をして人を泣かせた、勿論一方通行でなく被害を
被ったことも有る、それらを差し引いても良い人生だったと総括
したい、今日の竹馬の友との語らいもそんな話が出た。

私がもう少し商売を続けていたら何人もの後輩達の伴侶をお世話
出来ていた、その中には悲しいことだが独身のまま人生を終えた
者も居る。

私は沢山の男女を結んできた、亡き後輩たちにも同じ縁を紡いで
いたはずである、友との語らいに恥ずかしいが涙も頬を伝わった、

繊細な奴、剛毅な奴、生真面目だった奴、手のつけられない暴れ者、
私の胸の中にはそれら可愛い後輩の面影が消えることなく大事に
仕舞われている。

黄泉の国は賑やかになっている、袖すりあった人々が沢山向っている、
どうやら肉親との再会は後回しになりそうである。

「人生の忘れ物」 男Sの叶わぬ後悔は、次の世に引き継がれて責任を
果す、「後悔先に立たず」 懺悔は値打ちがあってこそ意味が有る。

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