虎の威を借る狐
私は子供の頃は食べず嫌いの人見知り、
良いところ一つとしてない子供だった。
学業、運動とも、からっきしダメ、そう劣等生!
その延長線で高校までは全くもてなかった。
二十歳から人生がガラッと変わった!
コンプレックスの塊だったのが全部吹っ飛んだ、
その時の交友関係が、現在私の背骨になっている。
少しずつモテるようになった、そして失敗するので
ある。
「何!」「何クソ!」「待っとれ!」エトセトラ?
しかし、その後落とし穴がポッカリと空いていた!
意地を張ったんでは飯が食えない?
特に客商売の身では顕著である、だから、頭を下げる
ようになった、悔し涙もこぼした。
これが人生だと思い知らされた、
そこで、対人関係のイロハを覚えて行く。
現実と理想の相違、次第に人生が見えて来る、可笑しい。
子供の頃、大人になって、理不尽が目の前に立つ !
人間とは、不思議な生き物、我が儘な独裁者 ?
勝者がいて、敗者がいる !
そして一番見えてないようで存在する偽善者がいる、
中間に位置するキツネ ! それは、何者 ?
良い事よりも悪い事に作用する「虎の威を借る狐」
この存在が弱い者を地獄に突き落とす。
世界の歴史には、ナチスドイツのヒトラー、ソ連の
スターリン、中国文化大革命の毛沢東、北朝鮮金日成、
その他多数 !
其の側に使える者達が、民衆を地獄の底に突き落とす!
「虎の威を借る狐」 別名地獄の使者 ( 死者 )
歴史上何千万人の無辜の民が彼ら独裁者の犠牲になった
ことか、世界の悲劇は終止符を打つことはない。
私が商売をしていた若い頃、Y市の金融機関の行員さん
達がよく見えていた、
その中に、私の店を担当していた30才前の男性行員が
仕事を終えると寄ってくれていた。
不満顔で「上司がこちらにはいれというのですよ?」
ああ! この銀行にも派閥があるのだ、いささか驚いた!
実直でお世辞の言えない彼は、地元の資産家に請われて
婿養子に入って銀行をやめた、そのまま務めていても
世渡りベタの彼の前途は、暗いものだったに違いない ?
派閥のはびこる派閥社会、トップダウンの宮使えの世界、
仕事上の過労、人間関係での神経の疲労、どの世界にも
ある虎の威を借りるキツネ対策は、サラリーマンの永遠の
課題である。
その虎に情け容赦なく粛清されるお国のキツネも哀れなり!