歌は国境を越えて、映画は我が身の弧線に訴える。
人間の普遍の愛、その国境に境界線は引かれていない。
言葉は違ってもそのメロディー、映る姿形に心通じる
ものがある、
唯、悲しいことに思想、宗教の違いで人はいがみ合う。
緊迫した場面に聖書の一節が朗読される、この胸に迫る
感慨はどう表現したら良いのだろう ?
宗教の枠を超えて日本人ならではの受容さ !
宗教戦争にまで至らない日本人の宗教観の特性か ?
日本の歌を、演歌にまで外国の人がうまく歌っている、
人類に脈々と流れる他の動物と違う感受性のなせる業か。
童謡・唱歌から発足して演歌、ポップス、カントリー、
ロック、私の歌謡の世界とその道程は多彩に彩られて来た。
歌に引き込まれ、映画に感動する、
暴力を演出すれば特異な才能を発揮する北野監督だが、
海の向こうのクリント・ イーストウッド監督の
「15時17分、パリ行き」を観るほどに明日の日の北野
監督の行き着く姿を夢見る。
「マディソン郡の橋」イーストウッドとメリル・ ストリープ …
ロバート・ジェームズ・ウォラーの同名ベストセラー小説を
原作にした、1995年の恋愛映画。
ゆったりと時が過ぎ行く風景に、北野監督の才能が冴え渡る、
ハッピーエンドでなくても良い、人間は普通がいい真面目に
生きることが何よりの幸せなのだ !
そんな啓蒙の映画があっても良いのではないかと私は思う。
洋画「15時17分、パリ行き」
個人の勇気と仲間の結束がどれほど大事か映画は問いかける。