寒空に垂れ込める雨雲を眺めている、
寒気を含んだ雨がアスファルト道を流れる。
河川敷の水流がその辺りの草花を飲み込む、
先ほどまで泣いていた子犬の鳴き声が途絶えた、
どこか安全な場所に居場所を変えたのだろう。
空から落ちてくる冷気が人間も小動物も訳隔て
なく身を震わせている。
この1年の何と早いことか、
インフルエンザの注射をほんの少し前にしたと
思ったのに、早1年が経過した。
月日の移り変わりの速さに驚いている、
「年賀状は何枚要りますか?」とメ-ルが入った、
「もう少し待って!」早速返事を返した。
(そうなのだ、もうそんな時期が来たのだ?)
私にとって月日は光陰矢のごとしそのものである、
(落ち着いて物事を考えさせてよ?)
難解な案件を抱えて思案投げ首、
飛行機の管制官のようにレ-ダ-に映る機影に
目を凝らす緊張感、それほどでもないが ?
打開策を探っている。
A先生からの報告が頼りである、
出たとこ勝負、後は年季がものを言う、
ところが、こんな場合でも私に緊張と言う言葉は
ない、自然流 !?
神経質な少年は影形も消えて、のんびりゆったりの
老人がいるのみ。
どうにかなるワイ、神のみぞ知る領域に凡人の
知恵はそぐわない、
結果を待つ、結果を待て、それが・・・さだめ。
しかし、そうは言うものの依頼主の気持ちが十分
判っているだけに努力は当然いたします。
今、自分は何件の申請を抱えているのか・・・
数えてみた、
申請中と準備中 ? 件 身動き取れぬはずだ。
「12月に提出してくださいよ」 役所から
連絡が入った、
早速、相方の調査士に電話を掛ける、明後日に
現地で打ち合わせと相成った、
一日一日の過ぎるのが早いはずである。
「Sさん、年明けたら歳はいくつになるの ?」
お茶友達のBさんが聞いてきた、
「もう取らないことに決めたよ、いる人がいれば
代わりにあげるよ ?」
「そうかい私と一緒だね、同じことを答えたばかり」
隣の席にいた母子連れ
「おじちゃん、お歳いらないなら僕におくれよ」
幼稚園年長組みさんか? 男の子がそう言った、
「どうして ?」 Bさんが冷やかし半分で聞いた、
「早く大人になって、Cちゃんと結婚したい・・・」
隣のママが、目を剥いた ?
「まあ! この子ったら・・・」
お母さん、顔を真っ赤に俯いた。
平和だね、 日本は。