竹馬の友との同級会は9月 関西で催される、
一年一年友が旅立つ惜別は言葉では言い表せない。
竹組で机を並べ遠縁でもあったK君が亡くなって
田舎の友は落ち込んでいる、今回の同級会は欠席
との噂を聞いて、幹事のCちゃんに電話を入れた。
私が想像していた以上に落胆は激しかった。
「君達が欠席したらK君の想い出を語る人はいない、
彼がこの世に存在していた事実を語ることが彼への
供養になる、K君の魂を同級会へ連れて行ってやって
くれ!」
「関西から通知が届いたら田舎の友が集まって相談する」
絞り出すようなCちゃんの返事だった。
その後沈着冷静なJA 元農協理事長Tちゃんに連絡した、
C君とのやり取りを伝えて、
「K君の魂を連れて行ってやりたい !」
彼の話を伝えることが彼がこの世で存在した証になるとの
私の言葉に、さすが理事長にまで登り詰めた男だけあって
彼は理解した、 「集まる時に伝えるよ !」
闘病中の友がいて、その陰でひっそりと旅立つ友がいる、
私たちの小学生の時代は戦後の苦難の時期に符合する、
〇〇の瞳、あどけない子供達に敗戦後の荒波はキツかった。
K君の息子の就職先は私が紹介した、彼は新妻とその両親を
伴って荼毘に附す合間を縫って挨拶に見えた。
葬儀告別式の親族の挨拶を彼が行った、彼は流れる涙を臆す
ことなく立派にこなしたのである、花束を添える時、私は
思いをKに伝えた 「関西の同級会は一緒に行くぞ !」
田舎の友に伝えたい「K君の魂を同級会に連れて行ってくれ!」
竹馬の友である私は、
同級会のカラオケで、全員の前で ♪ なみだ坂 を唄って聴かせる。
男の約束を果たしたい !
「だからKの魂を連れていくんだよ !?」
・・・ 涙で曇る なみだ坂 ・・・