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友情

酔っ払いに免じて 長文の失礼をお詫びいたします

南海の潮騒を運んである依頼が合った、クライアントは私の旧知の友、数十年前の彼ら夫婦の結婚式で私は歴史に残る脇役を務めた。

新郎の親族に反対されて新妻の実家で披露宴はおこなわれたのである、お目出度い結婚式なのに、感激の涙溢れる披露宴になった。

私の祝辞用のメモ書きを、旅行に旅立つ2人は隙を見て取り上げた ?夜の何時だったか、九州行きのフェリ-船中から私に電話が掛かって来た。

ふたりは私のメモ書きを胸に抱きしめて電話口で再び泣いた ! 反対された結婚だけに、温かく見守った友の友情を嬉しく思ったのだろう。

「結婚までは本当に辛いことばかりだったが、これからは堂々と夫婦なのですよ! 胸を張って良いのです、幸せになって下さい !」

陰になり日向になって、辛い彼らを支えた私だった、その思いを祝辞にこめたのである。

南予のある村で村民の尊敬を受けて彼らの使命である仏門に没頭している、体調を壊した彼は5月結婚を期の長男にその務めをバトンタッチした、その交代の儀式が必要なのである。

その2人に、5月と6月、弟~姉の順で結婚式が執り行われる、その彼らは私達と違って仏門の人、父から子へと代替わりの手続きを本山にしなくてはならない、その依頼なのである。

私は手続きをその道の司法書士に依頼したが多忙なため、若手の司法書士に頼んだ、二つ返事でOKしてくれた、やれやれである !

彼は長男だが結婚式の経緯で実家の寺は弟が継いで彼は南予のある村の住職として腰を降ろしたのである。

英明で、もの静かな兄住職と、大学空手で暴れ捲くった弟住職、私は2人とも固い絆の兄弟分、人の縁ほど不思議なものはない、その代替わりに再び私の出番が来るとは、長生きするものである。

話は代って今日の祝いの席で隣り合わせになったのは、出会いは険悪だったが、直ぐ意気投合して、お前と俺、貴様と俺の仲になった好漢A先生 !

もうひとりは麗しき女性、私の昔の家業居酒屋の前に在った図書館に日参していたという花も恥らう元女学生B先生 !

縁を意義あるものにする しないは、ある意味度量が必要となる、恩讐の彼方、相手を許すことが出来ればそれは良縁と為る。

今夜の祝宴に何人もの同業者に頭を下げた、若かった頃の役付きの私は険で角が立っていた、その時の無礼をビ-ルをお杓しながら詫びた のである  !

ほとんど覚えていなく(それは社交辞令、本当は忘れていない、 笑い!) 「覚えていませんよ!」皆一様に笑って答えてくれた、 彼らの懐の大きさに脱帽である。

今夜のビ-ルほど喉越しの旨いビ-ルはなかった、新たな出会いの事は又の機会にご報告いたします。

 

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