次は、虹について語りましょうか。
・・・と
私の別ブログで語っていたが、しかし今日まで約束を果たしてこなかった、そこでお詫びを込めて思い出を手繰り寄せてみたい。
私が育った村は総戸数約250軒の小さな半農半漁の海辺の寒村である。
依存心を持たない独立独歩の私は、どんなに困っても助けを求めることはしない男だが、折に触れ故郷をしのんで我が心を鼓舞して来た人間である。
我が家の前には大海原が目の前に鎮座する大島まで続いて陽光きらめくロケ-ション、それは美しく、大いなる夢を育んでくれた。
左手前方に沖の蕪島(かぶしま) 陸の蕪島が変わらぬ姿を見せている。
私の生家の目の前は海だったが今では日本全国にその名がとどろくマルマ蜜柑の選果場が建っている、採りいれ時期にでもなると大型トラックの出入りが激しくなる。
家の裏は鎮守の森住吉神社、海岸埋め立ての土砂を取った後の斜面が子供達の格好の遊び場だった、少年の日の思い出、巻き藁を叩いた場所でもある。
虹
私の家は湾の内側、両サイドがそれぞれ岬状に出っ張っている、気候の関係で見事な虹の橋が出来る、虹の架け橋である。
又 海から段畑の頂上に向って虹がかかる、この幻想的光景が少年に未知への憧れと冒険心を育んでくれた。
小学何年生だったか ? ある時そんな見事な虹が山頂に向かってかかった ! 衝動に駆られた私は一目散に虹の根本へと駆け出したのである。
目当ての根本は私の従兄弟が住む家から約200mほど上か ? 目測をつけた、必死に登る私の顔面にはそぼ降る雨、霧状の雨が降っているだけだった、七色の虹のどんな色の虹の欠片もなかったのである。
ようやく虹の正体が分かった私だが、落胆と云うよりも見極めた達成感で妙に高揚心が高ぶったのを覚えている。
ところがここに来て現代のロケット技術の発展はすさまじいものがある、宇宙船での船外活動に地球を背景の場面をよく見ることがある、
さすがに錯覚だが、少年の日に見た虹が青い大きな地球の球体の偏に二重写しに見える、願望を込めて私の虹への憧れが投影されるのである。
七色の虹、夢と希望を育んでくれた天女の舞、この虹さえも見えない暗黒の地球にしてはならない、人間の心に永遠に巣くう善意の魂・・・虹 「レインボー」!
地球そして 虹 それはかけがえのない大切なもの、平和の中にこそある宝もの。
虹に向ってダッシュ- 私と同じ思いの少年が、世界の中には沢山いる !?