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武士社会

散り椿  里美  悲しや

散り椿 里美 かなしや

映画 散り椿は、

直木賞作家、葉室麟の時代小説を岡田准一の主演で映画化したもので、妻篠の願いを叶える為故郷へ戻った新兵衛が不正を正すため戦いに挑む姿を描いている。

妻篠を縦糸とするなら不幸に見舞われた家を守る里美が横糸で紡いでいる。そのように眺めて見ると男達の忠義の壮烈さが更に引き立って見える。男達の映画でありながら女達の悲しみの映画でもあると私は注目して見た。

この映画の特長は、世界の巨匠黒澤明監督の元で撮影のレジェンドに登りつめた木村大作氏が監督としてメガホンを取った事にある。

更に、脚本は、同じ葉室麟の作品、映画蜩ノ記の監督を務めた小泉尭史氏が担当した、木村監督とは黒澤組のスタッフだったという共通点は心強い。

撮影監督らしく全てオ-ルロケ その映像美は後世に残る名作として人々の記憶に残るであろう。

第42回 モントリオ-ル世界映画祭 特別審査員賞受賞、

この名誉ある賞に値するようにじわっと観衆の心にしみ込んでいくと思う。

黒木 華が存在感を際立たせた、地味な雰囲気の中に日本の女性、武士社会に溶け込んだ耐える女を見事演じ分けた。

姉婿 義兄 新兵衛に対する義妹里美の思慕の変遷をその切なさを私は銀幕を通して眺めていた、現実にも有り得る男女の彩、命を掛けた武士社会なら尚更その想いは強く心に沈殿する。

女優 黒木 華の演技は今後期待され得る名演だったと私はそっと拍手した次第である、

今後楽しみな女優になって行くことだろう、大成を期待したい。

それにつけても外圧に晒される国際社会の中の日本、軟弱になって心もとない日本男児を尻目に、色艶やかに世界へ羽ばたく大和なでしこに・・・「日本人此処にあり」の感深い。

結婚して、一時的にファンが離れても、高倉健の真似事といわれようと、日本映画界に「岡田准一」の名前はいぶし銀のごとく輝くはずである。

国民も映画ファンも短急に事を焦らず、映画俳優の精進を見守ってもらいたい。最後に、脇役人の涙そそる役者道、表に見えない裏方の苦労に対して、

心から敬意を表して言葉としたい。

感謝

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