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思い出

杉の子 同窓会

雑談の中に振り返る過去と願い事がある。

その港町に私より一回り違いの若者達がいた。

数十年前のふるさとに純情無垢の青年達がいた。

難病に侵されて生命の危機にさらされた私の姉は、緊急の輸血が
必要になり、その手配と確保に家族一同頭を抱えることになった。

姉の血液型はたしかO型で、厳しい状態に置かれていた、
私が懇意にしていた役所の知人がそんな私達の困窮を見かねてくれた。

役所にお触れを回してくれたのである、彼らの中には市立病院に
看護婦として勤務する恋人や妻達がいた。

病院の医師はじめ職員が驚くほどの血液の提供者が現われたのである。
このときほど、心強くうれしかったことはない。

私は姉の明日をも知れぬ様態に気を取られるあまり彼らに恩返しが
出来ていない、これがずっと心の重みになって今日に至っている。

その彼らも定年退職した者、定年間際の者、途中退職して第2の人生に
転向した者、風の便りに彼らの消息を知らされる。

逢いたい、逢ってお礼が云いたい。

先般、部長の椅子に座っている甥の同級生を訪ねたばかりだが、
居酒屋のマスタ-に納まっているその時の提供者もいると聞かされた。

今年の夏の間に訪ねてみたい、できれば参加できる人に声をかけて
再会を果したいと願っている。

居酒屋の経営者に納まったM君の店で飲み会をかねて逢いたいと思う。

彼らひとりひとりの人生も紆余曲折が有ったことだろう、
彼らの生の声を聞いて旧交を温めたいと考えている。

遅まきながらSマスタ-も、みんなの悩みに答えられる経験を積んだ、
飲み屋の親父から、人生の回答者の真似事が出来る立場になったと
自負している、相談に乗りたいと思います。

港町八幡様の下、片山町に 杉の子というスナック喫茶が在った、
その店は、ひとりひとりのお客さんの善意で経営が成り立っていた。

三々五々、役所を終えると男同士で、恋人同士で、訪ねてくれた、
彼や彼女達の笑顔と純真な心を忘れることはない。

あの20代の青春、前途に目を輝かせた紳士と乙女達、彼らには
子や孫の家族が出来ている、その家族に出会うに足りる人間かと?

私は、自問自答している。

八幡様の下 片山町に杉の子という スナック喫茶が在った。

あの人が恋しい、あの人に逢いたい! 大粒の涙を流した可憐な
乙女達がいた、歳月はその記憶を消し去ることは出来ない。

M君の居酒屋は、あの杉の子から歩いて数分の距離・・・

「みんな、有難う ! 今度 みなさんに、逢いに帰ります。」

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