年の瀬雑感、
不正を正す 鉄槌
一途に不正を正した男がいる、ところが歳の寄せ来る波には逆らえない。
ある時、ある事で助けを(助力)を求めてきた、丁度、手の離せない仕事を抱えていたので丁重に断った、
「ご老体 !」との枕詞が出た、日頃陰ではそう呼んでいるのだろう。
私より少し歳下、と言うことは、彼も若手からはそう呼ばれているのだが、彼は知る由もない。
私と違ってプライドの高い男のはずである、もし、耳にしたらどう感じるだろう、人間はこんなところにも深層心理が顔を出す。
普通人事の季節には程遠いが、組織の一覧に目を通すことがあった、貧乏、苦労する者が多い事を知っているので気になったのである。
ご老体と呼んだ男とある人物の名前が役職の欄に載っていた、本来なら組織の人間にお手本を示さなければならない面々である。
期せずして日当・手当の変更の噂を耳にした、「よし !」私の嗅覚が反応した、人間は常日頃綺麗ごとを言っても金の嫌いな者はいない。
第六感のお出ましである、情報は無心でいればいるほど不思議と入ってくる、勿論動かなければ入らないものは星の数ほどある。
小さな組織にとって些細な情報が「値千金」の価値を生む、そして有益である。
アリバイ工作、時々、的外れな話を振ってくる人間がいる、後ろめたい時に吐く言葉、私は逃げ、先取り弁明と読んでいる。
その何気無い会話が後々彼の運命を変える、人を落とすな、人を嵌めるな、いづれブーメランとして返ってくる。そんな事話して大丈夫か? しかし私は黙って聞いている。
後は、年の瀬に敬意を評して控えることにする。
居たくても居られない、払いたくても払えない、そんな組織人が居ることを指導する者たちは心せよ。
「ご老体!」と呼んでくれた友へ、「金のなる木へ近づくな !過去の栄光を無駄にするな、晩節を汚すな 友よ!」
時、東京地検特捜部が脚光を浴びている、不正を正す鉄槌に怯える者は、代議士のみに非ず !?