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人生

愚痴話を聞いとくれ

この頃、不思議なことが起きる。

遠い追憶を覚ますように縁のある人の親族が突然現れるのである。

先方は私を知らない、初めて出会う人なのである、要件を済ませると普通の人はそのままサヨウナラ、ところが私はそれから雑談に入る。

「ええっ !  Sさんの出身は南予なの ?」そして話題は奇想天外に駆け巡る、その内、どこかで知り合いの名前が出てくる、長生きと人付き合いの多さで得をする。

勿論、良き出会いばかりではない、その昔、飲み代を踏み倒した者の縁者も現れるが、そこは笑って触れない。親戚でも保証する必要はないし、当の昔に飲み代は時効。

いやいやそれよりも私が店を閉めた時、そう閉店した時私の店の付けの総額は(貸し) はたったの3万円程だった、現金での商売を徹底した、そこに来るまでは赤字で苦労したがお客さんに怒られながらも付けはお断りして現金で商いをさせてもらった。

私はケチで渋ちんだったが、死に金は使わない、今では付き合いやすい男だと思っている、過去の自分を反省しておごる立場の人間に変身している。

家族は大不満に違いないが、私の値打ちは死んで後に花開くと思っている。

お金に関して人をだましていないし、きれいな男で通したから。

まず、二枚舌を使わない、手段選ばずで世渡りをしていない正直すぎて馬鹿を見たが、あの世では良いポジションが与えられるに違いない、しかし、ちょっとばかり女性には罪なこと。

好きで一緒になった仲じゃない、将棋の坂田三吉 女房の小春、時の運、押しの弱さで添い遂げられなかった女性もいる、結婚はタイミング、つくづくそう思う、私の苦い経験である。

散財する男に嫁ぐと女は苦労するが、その逆も女は泣かされる、ある旦那は、外での飲み食いができない、田舎のことだから町へ出た時、うどん屋さえも入らない、いやお金が欲しくて入らない。

女房子供に渡す金さえ勿体ない、どうしたか農協の貯金の額を数えるのが大の楽しみ、こんな男の女房になると人生大変である。

ところが顛末は、神様は妙な采配をしなすった ?今時々世間をにぎわせる行員の不祥事 ?

どうもこれにやられた節がある、身内はうすうす感ずいていたが、狭い田舎の世間体を考えて警察に訴えることはしなかった。

因果応報、その報いは徐々に表れ始めている。

もう何十年前の話、夢物語だと聞いてやんなせい、もう時効、そう無効ですよ、もしかして勘違いかもね ?

人生アラカルト、朝が早いのでごめんよ !ちょいと一寝入りさせてもらうよ、今回ばかりはコロナが出なかったね、だが用心しないとだめだよ、送別会が何組かあるのだが、思案投首です。やはりコロナが怖いとよ   !?

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