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友情

小雨に煙る別れ街  大阪

昨日の土砂降りが嘘のように晴れ上がった琵琶湖は遠来の客を温かくもてなしてくれた。

京都市中を回る天井のないバスは乗車数分後に無情の雨に見舞われたのである。

予測してのレインコートの準備が急場を凌いだものの隙間から入り込む京都の雨が恨めしかった。

しかし、それを打ち消す乗務員の気配りとウグイス声が心を温かくさせてくれた、下車する際は三分の一の外国人さえ拍手を送ったほどである。

国際交流の極致を見る思いがした、全ての面でこう有れば言うことはないが      現実は難しい。

今回の同級会は、寄る年波に勝てず、リタイア者が出て消沈したが、少数精鋭、逆に密度の濃ゆい団欒が座を盛りあげて成功裏に終わった。

いつの時も幹事役の苦労は身につまされるが、安堵の胸を撫で下ろして全員拍手喝采に終わった。

私は当初の予定を変更して後輩と一緒に大阪の街を散策した、大阪は、歌の晴れ舞台、恋人たちが喜怒哀楽を紡いだ恋の街、包丁一本、味に命をかけた友が修業に泣いた街  

その盟友が消息を絶ってこの数年望郷大阪に変わった別れ街、降る雨悲しさ梅田の駅よ、街灯が友の安否を気遣って潤んで煙った 

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